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2020年5月

Cの考察~科学的側面~

宣言、5月末までですね。
色々弊害が出てきています。
僕的には強い影響は無いのですが、在宅ワークというストレスが高まっています。
そりゃあ、会議でもPCに向かってしゃべるのが、とても空しく感じるんですよ。

正直なところ、このブログの趣旨に反することを書いてしまいますが、クロがくれた明るい世界を実現させるために、冷静になって、この難局を分析してみようかと思います。
あくまでも僕個人の意見であることは確かですが、似た意見の方はネットで散見されることを述べておきます。

京都大学の藤井教授です。
僕の考えを上手く表現して頂いているかと思います。

僕は、化学という仕事を通して科学に関わってきました。
科学というのを色んな観点から、考えてきました。
そんな僕なんですが、いわゆる専門家会議?、違和感がずっとあったんですよ。
科学?え?って。

特にクラスター対策班の感染者数のシミュレーション。
かなりの違和感というか疑念があったので、離れて暮らす息子と色々メールで意見交換。
(同じ理系なので話しが通じる)
改めてメールみると4/11の時点でかなりの疑念が噴出していたようですね。
書きたいことは沢山あるのですが、科学という観点からいくつかに絞って書きたいと思います。

科学とは何か?ということは、それぞれ思うところがあると思います。
僕は長年の仕事や先人の知見から、科学という定義を考えてきました。

・科学は仮説である
・科学は起こった現象を説明することは可能だが、未来の予測は困難である

とまあ、こんな感じです。
でも科学者とか科学に興味ある人は、割と納得できるものと思ってます。
実はこれがあるので、過去にSTAP細胞の小保方さんを(ゆるやかに)擁護する立場にいる訳です。

一番目については、仮説であるが故に、実は単独のメカニズムの主張だけでなく、複数のメカニズムを挙げて検証することが重要となります。でも今回、これが無いのです。
単独のメカニズムしかない場合、科学的という衣を着ているので、論理がそれなりにあって、間違ってもなかなか後戻りにできないのです。
だから、仮説という謙虚さでもって科学と対峙する必要があるのです。

4月に感染が拡大したときに、マスコミって3月の三連休で自粛しなかったからだと、言ってましたよね。自治体の長も、確か専門家会議も。
だからもっと頑張ろうと。
このとき、もう一つの拡大メカニズムの可能性として、欧米で流行してきたので、急遽帰国した方々が一気増えたこともありました。
旅行もありますが、留学とか仕事とか。
少なくともこの二つの要因を考えて、どういう寄与があるのかを定量的に解析して説明できるモデルを推察して欲しかった。

ちょっと朗報かなと思ったのがありました。
4/18の感染症学会のシンポジウムで東北大の先生が話された言葉。
科学者として立派な言葉だと思いました。
「若年層が感染を拡大させたのは間違い」
いやね、ずーっと若年層が感染を拡大したのと思ってました。
この話は、香港大学のデータ解析結果から来ているのですが、症状の重症度によらず、年齢とウイルス飛散量が高い相関を示すということです。
若年層は、重症化のリスクとともに感染させるリスクも極めて低いということになりますが、このあたり、全然浸透していないようです。
この事実をもってすれば出口戦略、大きく変わるはずです。

上記の議論は、28:35頃及び36:48頃から

二番目の起こった現象を的確に説明するためには、起こった現象をちゃんと評価しなければなりません。
立てた数理モデルが妥当かどうかをみるため、そして確度の高い未来の推察をするためには、さらに重要となります。
その中で、どのようなデータを取るのかが重要です。
8割の接触を削減と言ってますが、どうやって評価するのでしょうか?(これについては後で話します)
彼らが使っている数理モデルは実効再生産数という言葉を使っているので、SIRという感染症モデルを使っていると思います。(S=感染前の人、I=感染者、R=回復者)
また解析結果は公開されている(記者会見とか)のですが、その基になる解析データは公開されていないようです。
まず(僕ではない)他の専門家による検証(論文でいう査読)も必要です。
そうでなければ、たった一人(あるいは関係者数人)の意見が科学的真実としてまかり通ってしまい、大変危険です。

記者会見とかでは接触確率の8割削減の定量値として、携帯の位置情報によるデータが示されています。
クラスター班は「濃度」という表現をしていました。
濃度が2割(8割削減)に到達していないので・・・という表現ですが、ちょっと変なんです。
実は化学反応速度論などの中に、衝突頻度という因子があります。反応は分子同士が接触/衝突して起こります。非常に重要な因子です。
確かに、一つの分子に着目すると、衝突の頻度(接触確率)は確かに濃度に比例するのですが、全ての分子で考慮する場合は、全ての動きがランダムであるため、濃度の二乗に比例するようになります。
そうなると、例えば濃度が1から0.2(8割削減)だと、衝突頻度は、0.04となって接触確率が96%削減されたことになります。
これを逆に計算すると、ある領域内の全体の接触確率を8割削減するための濃度が求まるわけですが、これは、1-√0.2~0.55となります。
すなわち5.5割の濃度の削減です。
まあ、このあたり、どう考えるかは色々あるかと思いますが、僕自身はそう思うわけです。

他にも、数学的には正しいモデルと思いますが、それを取り扱う事象が微分法的式を取り扱うために大前提の連続あるいはそれに近似できるのか?大学の閉鎖による治療法の開発、状況の社会科学的な解析などの停滞(PCRも大学でできます)などなどありますが、細かすぎるので割愛します。

科学的な手法のみを盲信し、それを使うための前提や範囲、それの意味することを無視し、検証もせず(今、社会的に実験してる?)、それを科学的だと吹聴していることが危険であること、広く知れ渡ることを望んでいます。

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