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STAPその後---そしてコンタクト

以前、STAP細胞について、ちょっと妄想させていただきました

で、その後、ご存知通り、大変な出来事が起こってしまってます。
現段階の顛末としては、小保方さんが論文撤回に同意したとのニュースになってますね。
実際、「Nature」がどのような判断をするのかはわかりませんが。
 
僕も今回の一件を聞いた時、二つのことが頭をよぎったんです。
このことをブログに書こうかと迷って、ずっと保留にしてました。
でも先日、偶然にもあることがあって、やはり書いてみようかと思ったわけです。
ただ、Nature誌を仕事柄読むことができる立場ではあるんですが、全くの専門外なので、中を読んでも良くわからないし、論評できないので、実際には読んでいません。
なので、そのことを承知の上で読んで下さいね(笑)
ま、あくまでも僕の感想なので。
ただ、だらだらと長い文章を書いているので、興味なければスルーして下さいませ。
 
 
で、頭をよぎった二つのこと。
 
一つ目は、査読をした先生方の立場。
 
Natureってご存知の通り、最も審査が厳しい論文誌(科学誌)の一つです。
だからこそ、この雑誌に掲載されることは、研究者として大いなる誇りとなります。
ほんと一流の中の一流の先生方が投稿された論文を審査するんですよね。
 
今回のSTAP細胞に関する論文は、何度もリジェクトされて、小保方さん達はそれに対する修正、反論、追加実験等をやって、掲載されたものです。
何度も論文は読まれているはずなんですよね。
だから査読をされた先生方は素人でもわかるって言われている「ねつ造」が見抜けなかったのが、すごく不思議なんです。
 
もしかしたら、査読の過程では「ねつ造」とは判断されなかったのか、あるいはちょっと不可思議な点はあるものの、論文の結論はそこに依存していない・・・ってのがあったかも。
ま、普通は後者のような中途半端な状態で通すことはないはずですよね。
そこには少なくとも「ねつ造」と考えられる要素はなかったと判断されたんだろうと容易に想像されますよ。
 
逆にもし「ねつ造」が本当だったら、査読を担当された先生方の専門性の不確かさ、そしてその立場が無くなるんじゃないかなと・・・余計な心配ですかね(^^;
 
今じゃ、今回のSTAP細胞に関する論文が「論文としての体をなしていない」とか言われているんですが・・・おやっ?と思ったんですよね。
これって査読をされた先生方を明らかに愚弄してるんですよね。少なくとも論文としてNatureに掲載可能なほどまでの完成度があるはずなんですよね。
 
この件に関してアナウンサーの梶原しげるさんが行った共同研究者の若山先生へのインタビュー記事で、若山先生が興味深い発言をしています
このインタビュー、今回の問題が起こる前に行われていて、ある意味、若山先生の素が出ているんじゃないかと思ってるんですが、ここでは「・・・論文の質も量もグッと高まってきました」って発言されています。
なんか、矛盾するんですよね~。
どうなっているんでしょうか?
 
まあ、そんな感じで、査読された先生方よりも素人の方が専門性が高いってな展開になっている感じがしてならないんです。
 
 
もう一つは、こういったことは学問の世界で論争して欲しいってことです。
そうしないと問題の検証が不可能になってしまうんじゃないかと。
 
何かニュースでも色々言っていますが、何やら一端の専門家のように解説するアナウンサー他の方々にうんざりなんです。
特にバッシングのようなものは見ていて腹立たしいし、意味がわかりません。
学問の世界の外側が騒ぎ過ぎて、問題の本質が見失われているというか・・・
「ねつ造」かどうかもちゃんと論文を検証することで、自ずと解明されるんですよ。自然科学ってそういうもんです。
この論文(の仮説)が正しいかどうかの検証は、マスコミとかができるのではなく、その道の専門家たちがちゃんと(正しい道筋で)論文や学会とかで議論されて初めてできるものだと。
 
よく新聞とかで、専門の先生のコメントとかが載ってますが、コメント全部掲載しているかどうかわからないので、もしかしたら、編集者の裁量で自分たちの主張に沿う言葉を選んでいるかも知れないので、どこまで信用できるかどうかも微妙だと思うんですよね。
 
ま、そんなことを思ってたわけです。
 
 
ほんと、科学は正々堂々と学問の場で議論して、決着して欲しいもんです。
しかし、今回そうじゃないところで、勝手に決着がついてしまいそうで・・・そうなると科学ってなんなのかな?って思います。
 
画期的であることは、非難を含め色々注目されます。
 
僕の敬愛するノーベル化学賞を受賞したトーマス・チェック先生。
RNAに触媒作用があり、それまでのDNA中心のセントラルドグマに一石を投じ、RNAワールドという新たな世界観をつくられました。
発表の最初のころは、やはり他者による再現が上手くいかなかったみたいで、先生が所属する大学にちなんで、たぶん冗談半分で「コロラドの水でしかできない」って言われていたそうです。
 
でも今回の件はやり過ぎ感一杯です。
せめて「六甲の水でしかできないのでは?」くらいの余裕をもった冗談を言って、科学者たちは粛々と検証して欲しいですね。
 
 
そう思いながら記事にすること躊躇してたんですが、たまたま先日、お気に入りの映画を久しぶりにテレビで観たんです。
 
コーネル大学の故カール・セーガン氏原作の「コンタクト」。
この映画、今回のSTAP細胞に関する騒動とそっくりなんです。
タイミング良すぎ~って思ってしまいました。
ある意味、カール・セーガン氏は、世紀の大発見をしてしまったときの、こういった騒動を予見していたかのうようです。
 
内容としては・・・主人公のジョディー・フォスター演じる地球外知的生命探査を行う研究者エリナーが、地球外生命から送られた信号と考えられる信号を受信。
世紀の大発見をして、あれよあれよと、送られたメッセージが解読され、その設計図から惑星間を航行できる乗り物をアメリカの国家プロジェクトとして作成。
エリナー自身、その乗り物に搭乗したが、スタッフたちが見たのは、単にその乗り物が、上から下へ自由落下する姿のみ。ほんの一瞬の出来ごと。
しかし、エリナーはワームホールを利用し、信号の送り主の星へと行き、送り主の知的生命体とコンタクトしたことに成功したと主張。
公聴会が開かれるが、「ねつ造」疑惑などが持ち上がり、追いつめられたエリナーは遂に「科学者として幻覚だった可能性も否定できない」と発言。しかし、「他の惑星に出向いたことも事実」とも。
しかし、この件でまとめられた報告書に興味深いことが・・・エリナーの搭乗は一瞬であったものの、乗り物内部で録画されたビデオはノイズだけではあったが18時間にも及んでいた。
 
ってな感じです。
なんか似てません?
 
最後の、他の星に行ったかも知れない事実として考えられるビデオの録画時間。
これってSTAP細胞でいえば、これまでの万能細胞では成しえなかった、器官(たしか胎盤?)がつくれたという事実。
これだけでも本当は今後検証する価値があるのかも知れませんね。
こういったことをベースに議論が重ねられ、STAPという仮説の証明、関係者への慎重な調査等から、「ねつ造」の検証ができていくはずなんですが、今はそうなってませんよね。
 
たしかに閉鎖的に議論されるのも良くないとは思いますが、雰囲気に流されて、十分に調査が行われなかった「事実」に基づく議論だけで判断されていくのは、科学の発展にとって危機的状況だと思うんですよね。
科学は人類の希望だと思うので。
 
で、さっきの「コンタクト」の話し。
最後に主人公は・・・笑顔で仕事をしている場面で終わってます。
 
 
今回の問題も小保方さんをはじめ、関係者の皆さんが笑顔になる決着をつけてほしいですね。
そのためには、ちゃんとまともな科学の議論をして欲しいと切に願うばかりです。

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コメント

どうも御無沙汰しています(^_^;)

STAP細胞については確かに外野が騒ぎ過ぎなのは否めませんよね。
私は理系は専門外なので難しい事は分かりませんが、論文云々よりも「再度STAP細胞の培養実験をして本当に出来るかどうかを立証すればいいだけなのでは?」とか思っています。
過程も必要なのでしょうが、やはり結果があってこそだと思うので。
医学発展のため、STAP細胞が存在する事を信じたいです。

投稿: 輪人 | 2014年6月 9日 (月) 07時46分

>輪人さん
ほんと医学発展、科学発展という視点が無いんですよね(^^;
色んなことを差し引いても、今回の論文(読んでませんがw)、少なくとも新しい視点をこの世界に引き込んだという点だけでも価値があると思うんですよね~。

投稿: chootoku | 2014年6月 9日 (月) 21時53分

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