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Love Letter

ちょっと前のこと。

実家のお袋から電話。

「お父さんにラブレター書いたんやけど聞いてくれる?」

 

何のことかと思いきや、何かのコンテストに応募するようで・・・

そのラブレター、読むのは良いけど、涙ぐみながら話すんで、こっちももらい泣きしそうで・・・昔から涙腺とても弱いんやけど(笑)

 

親父は、11年ほど前に、アルツハイマー型の認知症と診断され、今はほぼ寝たきりの状態。お袋が介護に当たっています。

診断された当初は、そんなに症状も目立たなく、「ちょっと苦手なことがある」程度でした。

 

でも5年ほど前に、症状が急変し、自分の家族や自分自身さえ何者かがわからないようになっていました。

それも僕自身が帰省していたそのときに変わっていきました。大好きな孫がわからなくなり、手を上げたんです・・・

それから、何度も入退院を繰り返すようになり、お袋と親父との戦いが始まりました。

とにかく献身的に介護をしようとするお袋が心配でした。親父を恨んだこともありました。

お袋と親父にとって本当に辛い毎日がしばらく続きました。

僕も、親父とどのように接して良いのか試行錯誤しました。本も読んでみたりもしました。

「親父もつらいんだな」これが、僕がわかった唯一のことです。

でも、幸運なことに周りにいる人たちがみな親切に接してくれて、いろんなことが良い方向に進み始めました。

今は、身体の自由は利きませんが、穏やかに過ごせています。

会話は出来ませんが、話しかけると笑ってくれます。

息子たちも実家に帰ると、おじいちゃんやおばあちゃんを和ませます。

・・・

お袋のラブレターを聞いたんですが、ま、別にこれでもいいかな、って感じでした。

本当は、もっともっと書きたいことがあるようですが、既定の字数に収まりきれない様子。

それで・・・

「でも強いて言えば・・・第三者に聞かせようとしているように聞こえる」と。

「このラブレターって親父に伝えたいんでしょ。だったら、そんな説明しているようなこと、省けば良いじゃないの?」

「それに、同じ境遇の人たちにも勇気を持ってもらおうと考えているんだったら、この病気の中にも、ちゃんと本当の親父がいるんだってことを伝えた方が良い」

結局、なんだかんだで、このラブレター、大変更することに。

ちょっと言い過ぎたかなあ(^^;

数日後、再びお袋から電話。

このとき、僕は居なかったので、嫁が対応したとのこと。

なにやら、ラブレターが完成して、デイサービスから帰ってきた親父に聞かせたようです。

すると親父、涙を流して聞いてくれて、お袋ももらい泣き。

二人で号泣したそうです。

良かった、伝わって・・・ね。

 

僕は出来上がったラブレター聞いてないんですが、いつか世に出ることを願って待ちましょう。

って、それはほとんど無いと思いますが・・・

 

で、味をしめたお袋、僕に向かって、お前もを自分の嫁にラブレターを書けって・・・

そんな恥ずかしいことできません!って丁重にお断りをしました。

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コメント

PCから日記読んでて
危うく涙出そうに成ったんで
布団の中で携帯電話から続き読みました

少し酔ってるからですかね‥…

涙と鼻水で凄い事に成ってしまいたした

良いっすねぇラブレター

良い話を聞かせて頂きました
ありがとうございました!

投稿: morimo | 2011年3月 8日 (火) 23時17分

>morimoさん
コメント有難うございます。

親父の病気をきっかけにお袋は人生の中でもっとも本を読んだんではないでしょうか(哲学書も)。
それだけ、親父のこと、病気のことを理解しようとしていたんでしょうね。
最近は病気の中で、ささやかですが真の親父が見えたとき、子供のように喜んでいます。
 
こんな二人、僕と一緒に暮らした20数年間、見たことがないような気がします。
これからの親父の人生を奪った憎い病気ですが、家族の絆を強めたことは確かです。
 
こんな二人を見ていると、僕たち夫婦はまだまだだなぁって思ってしまいます。

投稿: chootoku | 2011年3月10日 (木) 00時03分

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